2015年07月25日
コウモリのぬくもり
先週奈良県の天川村に行ってきた。たぶんこれで4回目。
初めて県外でレンタカーを借りて旅した時の行先も天川村。
何度来ても心が静かになる、懐かしい場所。
今回も、天川村洞川にある蛇之倉七尾山の奥の院に行くことが最大の目的。
山を1時間ほど山を登って、そこにある人ひとり通るほどの竪穴の洞窟を15メートルほど鎖梯子を使って登ると、畳6畳ほどの広さのスペースがある。数億年前から姿をそのままにしてきたその場所は、夏でもひんやりと涼しくて、心が透明になるような気がする特別な場所。
前日から、役行者様が修業をした洞穴で祈り、天の川で禊をした。
天の川の水は透き通っていて、痛く感じるほど冷たかった。
一緒に旅したメンバーとの何気ない会話からも、心が洗われた少しの会話で思いが通じて、自分の理解が深められる友人って、そうたくさん出会えるわけじゃない。
そんな特別な人たちと、大好きな場所へ行って、感動はたくさんあったんだけど・・・
一番の心の衝撃はコウモリのぬくもり
コウモリと出会ったのは奥の院の中。
みんなで祈りをしていると隣の人のタスキにコウモリが張り付いた。その人が困っていたから「おいで」と、コウモリに手を差し伸べたら、よちよちと歩いて私の左手に乗ってきた。
その時のあったかさ、やわらかさ、頼りない小ささ、そしてほんのり動物の匂い・・・
荘厳で冷たい洞窟の中で、この感覚はハートに どきゅーん とくるような衝撃だった
「この小さくて、あったかくて、頼りないものを守りたい!!」 って、強い感情があふれてきた。
コウモリはしばらく、私の手に頼りなげにつかまっていたけれど、ボトッと落ちて壁を登って行った。
あのコウモリとの一瞬の出会いがしばらく忘れられなかったんだけど・・・
旅を終えて那覇空港に着いたら、駐車場に止めていた私の車の下に小さい子猫がいた。
そして、あったかくて、頼りなくて、動物の匂いのする小さい猫がまだ、うちにいる。
里親になってくれる人いませんか